PRO X by OLAY アニメCM | 撮影・コンポジット
AnimeCompositing
肌の奥へ入っていく。どの層にも、それぞれの光が必要だ。
Late StudioはPRO X by OLAYの日本アニメ風CM2話の制作に参加し、アニメ制作で「撮影」と呼ばれるポストプロダクションのコンポジット工程を担当しました。2話とも、研究員が肌の奥へ入っていく物語です。第1話ではシワの原因となる老化細胞、第2話ではシミをつくるメラニン細胞に立ち向かいます。チームはアニメーションスタジオが仕上げたキャラクターと背景を最終画面へとコンポジットし、各カットに光と影、グロー、被写界深度、色調を加え、30秒の横型アニメCM2本を納品しました。
二つの悩みから始まる | 肌の奥へ
2話とも、日常の悩みから始まります。第1話では、ボトックス注射をしたばかりなのにシワがまた現れ、第2話では、レーザー治療をしたばかりなのに新しいシミが出てきます。
続いてカメラは白衣の研究員を追い、肌のさまざまな層へ入っていきます。第1話ではコラーゲン層でゾンビのような老化細胞の群れに出会い、第2話では真皮層の近くでメラニンをつくる「イカ」に出会います。層ごとに新しい場面があり、それぞれに新しい光が必要です。






アニメの「撮影」 | コンポジットの役割
日本のアニメ制作における「撮影」とは、彩色を終えたキャラクター、背景、エフェクト素材を重ね合わせる工程です。アニメーションスタジオから届くセルは線がはっきりし、色はフラットです。撮影の段階で初めて、光がどこから来るのか、空気にどれだけの厚みがあるのか、ピントがどこに合うのかが画面に生まれます。
たとえば第1話で研究員がコラーゲン層へ飛び込むカットでは、キャラクターに逆光とリムライトを加え、白衣を背景から浮かび上がらせました。第2話の「イカ」のカットでは被写界深度とソフトなグローを加え、手前の墨をぼかすことで、視線が自然とその目に向かうようにしています。


2話、2つの光 | 黒いボトルと白いボトル
2話はそれぞれ2つの製品に対応しています。第1話は黒いシワ改善エッセンス、第2話は白いシミ対策エッセンスです。制作に入る前に、チームはアニメーションチームと2話の光の方向性を決めました。第1話はピンクの光、第2話は青い光を基調にしています。
こうすることで、研究員と肌の世界という設定を共有しながらも、観る人は色調で2話を見分け、それぞれの光とそれぞれの製品を結びつけることができます。




最大の難関 | 光をアニメのリズムに合わせる
日本のアニメは通常、2コマ打ちや3コマ打ちで描かれます。つまり2〜3コマごとにしか絵が変わりません。コンポジットのエフェクトが毎秒24コマで滑らかに動くと、キャラクターの動きとずれてしまい、画面は一気にアニメらしさを失います。
そこでチームは、グロー、フラッシュ、パーティクルをアニメのリズムに合わせて変化させ、改訂のたびに監督とカットごとに光、色調、細部を確認しました。プレビューはH.264ファイルでやり取りし、最終納品はProRes 422 MOVファイルで書き出しました。
始まりへ戻る | 悩みが解決したあと
2話とも最後は研究員に戻ります。彼女が製品を掲げ、そばに小さな白いボトル部隊が並びます。肌の奥での冒険が終わり、画面は肌の世界のやわらかな光から、ブランドロゴへと戻っていきます。
この2本のCMは日本アニメの言葉でスキンケア製品を紹介しています。チームが担当した撮影工程が、肌のどの層にもそれぞれの光を与えました。


